2014年9月28日

9月議会もあと1日【雑談】

 めっきり涼しくなってきました。宍粟市波賀町では最近、熊の目撃情報が多数…
冬ごもりを前にお腹いっぱい食べておきたい熊の気持ち(習性,本能)もわかるのですが、やはり人里に降りてきてはダメです。人間の勝手な言い分だとは十分承知していますが、あまり近づきすぎると “駆除” されてしまいます。山には食べ物が少ないのかなぁ…。これも人間の責任(仕業)の部分が相当あると思います。人間はどこまで自分勝手なんだろうと思います。

 神戸では、痛ましい事件がありました。兵庫県議が政務活動費の件でマスコミに追いかけられました。御岳山が噴火しました。この1週間のニュースを振り返るようなテレビ番組でもこの3つが取り上げられていました。神戸の事件は同じ小学生の子を持つ親として、目をそらしたい…被害にあった子、そのご家族、友達、先生などそれぞれの気持ちを考えただけで「安心・安全のまちづくり」というフレーズが虚しく感じます。また、兵庫県議の問題は同じ自治体議員(しかも兵庫県…)として “恥ずかしい” の一言です。御岳山の噴火…これまで登山(御岳には登ったことはありません。)をしていましたし、また学生時代を長野県で過ごしていたこともあり風景としてとてもリアルに想像できるだけに怖いとしか言いようがありません。とにかく、直接、間接的に被害にあわれた方にお悔やみ、お見舞い申し上げます。(兵庫県議の政務活動費の問題は、私自身も議員として、県民として被害者だと思っています。)

 前置きが長くなりましたが、9月議会も30日の本会議を残すのみとなりました。請願を採択できなかったこと、一般質問でしゃべりすぎたことなど反省する点が多い定例会でした。決算委員会では、いろいろ解決すべき重要な課題が発見できました。所属委員会以外の部署の決算審査では特にそれを感じました。国民健康保険、上下水道、公立病院、公共工事、都市計画、住民参画、子育て支援、定住促進、公教育などなど課題が山積だと感じました。個別の課題ではあるのですが、切り離すこともできません。根底にあるのはこれまでの中央(または中央集権体制)に対する依存の “体質” の問題であると感じます。市町村議会とは何なのか?、地方自治とは何なのか?を考え、突き詰めようとするとすぐに現状がそこからかけ離れていることに気づきます。市町村は県に頼り、県は国に頼り…国が一番上、次が都道府県、底辺が市町村…国会議員が一番偉く、次が都道府県議、底辺は市町村議会議員…どこまで国の形としてダメと言われた中央集権が染み付いてしまっているのでしょうか?「いやいやぁ、そもそも地方自治ってそう言うもんでしょ?」とか「民主主義を実現するための仕組みとして自治体や議会ってあるんですよね?」って言いたくなることがしばしば…。こんなに矛盾を抱えた “議会” っていう仕組み、そこに議員の質に関わる問題が起こる(起こるというより発覚する?)と議員定数減らせ!議員報酬下げろ!議会なんかいらない!選挙なんて行ったって仕方ない!という議論が起こっても不思議ではありません。でもよく考えてください。そんな議会、またそのメンバーである議員に権力を与えているのは住民、市民、国民、有権者としての私たちです。選挙制度(一票の格差問題、違憲で無効選挙だと言われても知らん顔…などなど)が歪んでいるという意見もあるかと思いますが、その制度を作るのも恐ろしいことに議員と呼ばれる人たちです。考えようによっては自分たちの都合がいいように仕組みを作り、変えられる権限まで与えてしまっています。どれだけ “自律” という意識が必要な世界か…いつでもどこでも自らを律することができるか…自信がなくなってきます。
 例えば選挙違反だって、みんなやっているからとか、上から言われたから(そもそも上も下もないのですが…)などという感じでまかり通っていると “しないと損” → “しても良い”→ “しないほうが悪い”…ってめちゃくちゃになっていきます。有権者は公職選挙法や地方自治法、行政手続法なんて知らなくたって良い部分が多いと思いますし、いろいろなルールに従って社会が動いていると思うのが当然です。しかし、どうでしょう?

 今回も【雑談】モードだったので、タイトルと内容が不一致でもお許し下さい。4年任期の2年目に入って(一通りの議会のサイクルを経験して)から特にそう感じるのかもしれませんが、議員になる前に抱いていた民主主義、地方自治、議会のイメージと現実がだいぶかけ離れていたもので…愚痴っぽくなりました。しかし、議員になる前から抱いていた民主主義、地方自治、議会って本当はこんな感じだよねというイメージ(理想?本来の姿?)は間違っていませんでしたし、住民自治を実現すべきという方向性も間違っていなかったと思います。

熊も冬ごもりの準備中です。季節の変わり目、ご自愛下さい。

2014年9月19日

集団的自衛権について【検証】

 
 前々回のブログ “請願の明暗” というタイトルで、「集団自衛権行使容認の閣議決定に基づく法整備に反対する意見書の提出を求める」請願についてのことに触れました。本会議での採決前に 意見書を提出すべきという意味で “賛成討論” に立ったこともあってか、少しばかり周囲がざわついた感がありますが…気にしないで行きます。今まで自分のことを “小心者” だと思っていましたが、意外と “楽天家” であったようです。(小心者と楽天家が対称になるかどうかは良く解りません…)

 請願は、賛成6、反対10(1名欠席)で “不採択” でだったこともお伝えしました。翌日の神戸新聞…採択された「手話言語法制定を求める意見書の提出を求める」請願については書かれていましたが、“不採択”となったこちらの請願については、一切触れられていませんでしたね。まぁ好きにしてください…。変な力が働いていないことだけを祈ります。

 請願が “不採択” となってから、いろいろ考えました。また、いろいろな情報を検索し、いろいろな論調に触れました。(採択できなかった罪悪感もあり、そんな自分を正当化する意味もあり、とても複雑な心境で考えました。)その過程でひとつ明るい材料(納得できる説明)に出会いましたのでそれを紹介します。

 いわゆる集団的自衛権はどう頑張っても行使できないと言うことです。そう言う意味で(説明が下手ということは言えますが)首相も公明党さんも今回の閣議決定で “嘘” はついていないということらしいのです。詳しく書くと長くなるのでできるだけシンプルに書きます。

 「こんな場合、集団的自衛権が行使できないと困りますよね?」と言っていたいろいろなケース…閣議決定をしっかり読み解けば、実は今でも行使できるとされている個別的自衛権の範囲(または国際法)で説明できる…らしい

 先走って集団的自衛権行使のために法律を作ろうとしてもその法律が違憲にならないように前もって判断する内閣法制局あたりがダメを出すはず。違憲判決が出るようなリスクの高い法律や制度は事前チェックで弾かれるか修正される…らしい

 もし法律の知識がない政治家が勢いや数の論理で強引に法律を可決しようとしても、そんな不安定な状況で自衛隊を海外に派遣できる訳がない。もし、自衛隊が海外に派遣されている最中に違憲判決がなされたら、自衛隊はどうして良いか分からなくなります。正当化されていたはずの武力行使が単なる暴力になってしまうようなものでしょうか?「できるようになった!」と言われている集団的自衛権はやっぱり憲法改正がなされない限り、行使できない…らしい

 閣議決定を守らせること(自分たちで言ったことくらい守りなさいよと言い続けること)が、実は集団的自衛権の行使を止める最大の武器になる…らしい

 集団的自衛権行使を容認したという事実が欲しい人たちはたくさんいるようですが、みんな本気で集団的自衛権を行使しようなんて思ってないみたいなんですよ。こんな説明で安心してくださいとは言えませんが、この線で説明されたほうが納得感があったことは事実です。(つまり、集団的自衛権行使賛成派の話は全て論破されてしまいます。)

こんな本が面白いと感じてしまう時がくるとは思いませんでした。仕事柄、専門的にならざるを得ない部分もたくさんあるのですが、難しくなってはいけないと実感しています。専門的で一見難しそうなことを、わかりやすく、簡単に説明できることの方が断然、価値がありますよね。(それがなかなかできないんです…努力はしています。)また、こんなブログを根拠に周囲がざわつきますかね?それも良しとしましょう。

この1週間…【雑談】

 最近は天候も安定し、連休もよい天気でした。(まだまだ、災害からの復興中の地域があることも事実…。複雑です。)
 宍粟市内の中学校は14日に体育祭が開催されました。昨年は、天候不良で2日ほど順延となり平日開催、議会の日程と重なっていたため見学できませんでしたが、今年は午前中の競技、演技は見学させていただきました。
 21日は小学校、27日は幼稚園、10月4日は保育所と運動会は続きます…。しかし、“来賓” っていう制度はどうにかならないものでしょうかね?正面席に結構な場所が確保されていて、少し気が引けます。特に運動会は保護者やご家族など自由に出入りできるフリースポットにしてあげた方が良いかと思います。まぁこれは非常に個人的な見解であり、もしかしたら、議員は来賓として招待されて当たり前、来賓だから特等席が用意されて当たり前っていうのがいわゆる “慣例” ってやつですかね…。やはり議員が住民の “代表” であるって感覚と “代行” であるって感覚の違いかな?

 今回のブログは前回更新から今日までの1週間をザッと振り返ります。都合良く使っている【雑談】モードですので、気楽に読んでいただければと思います。この1週間、宍粟市議会では決算委員会が開催され、平成25年度決算の審査が行なわれていましたので、その話題が中心になります。【雑談】って言ったら叱られるかもしれませんが…。

 まず、12日の企画総務部(選挙管理委員会を含む)から始まって、市民生活部、16日に教育委員会と産業部(農業委員会事務局を含む)、17日が建設部とまちづくり推進部、18日の健康福祉部、最後は総合病院、会計課、議会事務局(公平、監査、固定資産評価の各委員会事務局を含む)…。私の審査の基本は、使われた予算(国、県、市…どこの財源であろうが税金です。)が、どのように使われ、どんな “成果” を生んだのか?です。例えば、100万円の予算を組んでAという事業をしました。当初100人を対象にその事業を考えていましたが、90人しか対象にならず、決算額は90万円、達成率は90%です…のような感じの説明が多いことがとても気になりました。それは経費としての執行率であって、事業の効果が目標の90%ってこととは別の話ですよね?事業の目的、事業の効果・評価に美辞麗句や反省の弁を並べても何も価値はありません。そもそも目的は何だったのですか?その目的(または目標)が達成されたかどうか?が予算が妥当であったか、執行が適切であったか、予算が効果的であったかの判断材料になるはずです。それがはっきりしない状況では、評価は成立しません。しかし、それは執行側(市役所)の責任ではなく、決定権者である議会の責任だと思います。予算審議の段階で成果を測るための “物差し” を用意させることも、議会の機能として備わっているはずです。またそれができていればムダな事業がはっきりしてきます。しかし、それができているかどうか…。申し訳ありませんが、その機能を発揮するまでには至っていません。…というのが私の個人的見解です。


 上から目線で言うつもりは毛頭ありませんが、1期目だからこそ、そう言った “疑問” には、ストレートに反応してしまいます。(万が一、私が2期、3期と議員を続けたとしてもあまり変わらないとは思いますが…。)ただ、変化と言う意味で一つだけ…私は平成24年度の決算にも関わりましたが、その時は5月の選挙で9月の決算…と言うこともあってか“向かい風” を感じての審査でした。(しかも結構強烈な…) あれから1年…追い風とは行きませんが、少なくとも向かい風はあまり感じずに審査できました。これは議会側、執行部側双方に言える変化だと思います。

 決算審査の中で「これだけは広くお知らせする必要がある」と感じたことについては、今後も会報やブログで伝えていくつもりです。重要だけれども知らされていないことがたくさんあります。なんでもかんでも密室で決まっていた時代(自治が機能していなかった時代)ではないはず…。しかし、守られるべき情報が流出し、公開するべき情報が隠されるって時代が始まってしまっています。残念ながら “密室”…たくさんあります。

 最後に…少し話はズレますが、ブログタイトルに【 】書きによる副題をつけてからアクセス件数が伸びなくなりました。この副題が、ブログを読むか読まないかの判断材料になっているということかもしれません。もしかしたら、誰がアクセスしたかがブログ管理者にバレると思っている方がいらっしゃるのかもしれませんが…。安心してください!私が利用しているブログサービス(GoogleのBlogger)は、誰がアクセスしているかは特定できません。

 急に涼しくなってきました。宍粟市では “寒い” と感じる時もしばしば…季節の変わり目、皆さんご自愛下さい。

2014年9月12日

請願の明暗【速報】

現在、宍粟市議会は第59回定例会(平成26年度9月議会)の最中です。
今日から平成25年度決算の委員会が始まります。
決算委員は、議員(定数18名)の半数が指名されます。
今回は決算委員に入っています。次の平成27年度予算にも入る予定です。

と言うことで、なかなかブログ更新ができず申し訳ありません。
今回は、昨日の本会議で決まった請願2件のことを【速報】でお伝えします。
タイトルに、明暗…と書きましたが、請願者、紹介議員にとって、また私自身にとってです。個人的には “住民” にとってもそうだと思いますが…どうでしょう?

まず、「手話言語法制定を求める意見書の提出を求める」請願については、委員会でも本会議でも、全会一致で “採択” となりました。手話言語条例を自治体独自で制定するという方法もありますが、国が手話言語法を制定した方が全国的な動きになり、広く早く物事がすすみますので是非とも手話言語法を制定してもらいたいものです。今回の審査でこれまで気づかなかった聴覚に障害がある方達のご苦労が見えてきました。特に災害時においては状況の把握や避難行動などに相当な課題があることを知りました。これを機にいろいろな点が改善されていくと思います。

次に「集団自衛権行使容認の閣議決定に基づく法整備に反対する意見書の提出を求める」請願についてです。これは総務文教常任委員会で審査されました。委員は委員長を含め6名いますが、1名欠席でした。結果として賛成2、反対2の可否同数となりました。こういう場合は、(いつもは採決に加わらない)委員長が決することになります。結果は賛成2、反対3で “不採択” となりました。
委員会で、なぜ反対なのか?委員長が明言せずに議事を進行しようとしたので、それを止め、「このようなケースでは、判断の理由を説明すべきでは?」と申し上げました。
(一言一句正確には再現できませんが…本会議でも他の議員に聞かれているので議事録等を精査してから報告します。)そこで「日本を取り巻く諸外国の動き等を考えると国が判断し、法整備を進めるべき」といった主旨の発言がなされました。

そして、本会議での採決となりますが、私が賛成討論、公明党さんが反対討論に立ちました。結果は賛成6、反対10(1名欠席)で “不採択” でした。

以前のブログでも、今回の賛成討論でも述べましたが、今回の件については、とにかく立憲主義を貫くべき、本当に集団的自衛権を行使しなければ国を守れないという判断があるならば、憲法96条「各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする。」の手続きに則って憲法改正すれば良いだけ極めて単純な話です。現行の憲法ではどう頑張ってもいわゆる集団的自衛権は行使できませんよ。もし集団的自衛権を行使している最中に “違憲” 判断が下されたらどうするのでしょうか?

その他にも憲法65条、66条、73条。…このあたりは内閣のお仕事に関する部分で、集団的自衛権行使となれば、ここも改正しないとならないのではないか?と思われます。
今回の件で、日本が遵法意識(遵法精神)が低い国って諸外国に思われたとしたら、それは大きな損失です。前近代的、非民主主義的…しばしば、よその国を “批判” しますが通用しませんよね。これは、自治体でも同じです。首長や議員が遵法意識(遵法精神)が低い “まち”って、どう見られるのでしょうか?県外の自治体議員や市民から、宍粟市?兵庫県ですかぁ?大変ですねぇ〜って良く言われます。(どうしてかは、わかりますよね?)定住促進って重要政策だと言われますが、こんなことも大きく影響するはずです。

私は特定の政党に属している訳ではありませんので、公明党さんとは違って自治体議会の討論で “与党” としての見解を述べることはできませんし、司法に関わっている訳ではないので憲法の解釈など “ド素人” です。したがって、憲法学者、法律家、与野党の国会議員、ジャーナリスト、もちろん住民…できるだけ多くの意見のなかで、筋が通っていると思う論調に基づき意思決定しています。(当たり前ですが筋が通っていれば納得してしまいますよね?)

あくまで無所属の自治体議員として…。

2014年9月4日

子ども・子育て支援制度の片隅で起こっていること【議論】

 今日は蒸し暑く、雨も降ってきた宍粟市です。今の気分とリンクして不快…。
 現在、9月議会の真っ最中。昨日、今日、明日と常任委員会が開かれています。議論が深まらない、決定権者としての当事者意識がない…議会?偽会?
 昨日、私の所属する総務文教常任委員会が開かれ(時間切れで8日に再開されます。)、平成26年度補正予算や条例案が審議されました。
 やはり、常任委員会の中継、録画配信は必要ですね。傍聴は議員と新聞記者だけ…そりゃ、平日の昼間に “傍聴” はなかなか難しいですよね。それを分かっているので映像での配信、時間や場所をかえての議会、委員会の開催も提案しているのですが、なかなか進みません。こういうことを議論するのが議会改革推進特別委員会だったはず…依然として市の南端にある市役所の5階でしか開催されません。(市の北端から市役所までは、車で1時間はかかります…)そう言った地理的な課題を解決するということもあり、通信インフラ整備にお金をかけてきたのではないのでしょうか?(カメラが入ればもう少し審議の質が変わるのではないかと思います。外圧に頼らなけれならないとすれば…情けない。)

 さて今回のブログは、皆さん(自治体の議員の方々にも)にご意見を聞きたく、【議論】モードで行きたいと思います。現在、ほとんどの自治体(市町村)で、『子ども・子育て支援制度』移行に伴う条例が審議されていると思います。当事者であるはずの住民にはあまり知らされていないのは宍粟市に限ったことではないのでは?困ったものです。
 宍粟市では、(第63号議案)家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の制定について、(第64号議案)特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準等を定める条例の制定について、(第65号議案)放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の制定について…が審議されています。

 全国では待機児童の解消が自治体の課題になっています。働きたくても子どもを預かってもらえる先がなく働きに出られなくて困る、もっとたくさんの人に働いてもらい税金を納めてもらわないと国や自治体も困る、物騒な世の中だから子どもの安全や育ちの問題もあり鍵っ子みたいな状況も困るなど…たくさんの人が困っているようです。保育所はいっぱいだけれど、幼稚園は定員割れしているようなところもあることから、幼稚園、保育所という垣根を取っ払って受け入れできる数(定員)を増やせば、親、国、地方、企業、そして子ども達にとって良いことでは?と言うのが『子ども・子育て支援制度』のスタートであったと思います。議員になる前からの動きなので正直、良く解りません。(私の見解に間違いがあればそれもご指摘下さい。)
 消費税率をあげたことによる増税分がこの制度の財源になる予定だそうです。これで全ての0〜5歳のいわゆる就学前児童と学校が終わって家に帰っても家の人がいない子どもたち(私たちの子どもの頃は鍵っ子と呼ばれ、首から家の鍵をぶら下げていました…実は憧れていました。)は、希望すれば幼稚園、保育所、認定こども園、学童保育などで過ごすことができ、色々な経験を積むことになります。

 今回提案されている条例は、「施設の広さはこれくらいでこんな設備が必要」とか「預かってくれる人はこんな条件をみたすことが必要」とか…たーくさんの決まり事が盛り込まれています。平成27年4月からこの制度がスタートするので、こんな条例がないと10月くらいから始まる幼稚園や保育所の申し込み業務に支障が出るようです。また、就学前0〜5歳までの子どもは1号〜3号という区分で認定されます。区分はこの図の右上をご覧下さい。
ここで、宍粟市のお話です。宍粟市は公立幼稚園15園(私立幼稚園はありません) 公立保育所5カ所 私立保育所9カ所があります。その他にも認可外や事業所が作った社員向けの託児などもあります。そして来年4月から認定こども園(幼稚園1園と保育所1カ所が一つになるイメージです。)も1園がスタートします。先ほど全ての0〜5歳のいわゆる就学前児童が希望すれば幼稚園、保育所、認定こども園などで過ごせるようになると書きましたが…
 ここで問題になってくるのが、幼稚園を希望する3歳児の受け入れ先です。3〜5歳児の中で幼稚園を希望する“1号認定”は、平成27年時点で234人…。しかし、3歳児を受けれている幼稚園は、市内に1園のみ(条例でしっかりと書かれています!)、しかし園児が少ないことなどもあり、平成27年度から休園となります。と言うことで市内に3歳児を受け入れている幼稚園はなくなります。新しくできる認定こども園の定員は70名…。この定員は、0〜5歳の保育所、幼稚園希望者がこの地域ではこれくらいということで設定されています。市は1号認定の3歳児は、認定こども園でしか受け入れないとおっしゃっていますが、平成21年〜30年までの間に、幼稚園(=公立)を廃止し、市内に社会福祉法人による認定こども園を10園整備するという「幼保一元化推進計画」とやらが順調に行っていれば何の問題もない(とも言えないけれど…)のですが、平成27年時点で1園ですよ。幼稚園を希望する3歳児はどうするのですか?税負担を強いられるだけ?認定こども園が整備されるまでの間は、公立幼稚園で3歳児を受け入れなければいけないと思います。
 皆さんはどう思われますか?どうすればこの歪んだ状況を解消できるのでしょうか?宍粟市は(人数と定員の関係では)待機児童がおりません。また、私立幼稚園はありません。国が全国一律(待機児童に悩む都市部中心?)、また一斉にこの支援制度をスタートさせたとしても制度の片隅ではこうした歪みが起こってしまいます。(だから地方分権、地方自治、住民自治…私はそう思います。)

 この制度とそこにある課題を説明するには、ブログではとても厳しいですね。落ち着いたら時間をかけて文章化してみようと思います。皆さんもこれから幼児教育、保育、子育てがどのようになっていくか?ちょっと調べてみてください。

2014年9月3日

宍粟市議会9月定例会【速報】

またまたブログ更新が滞っておりました。申し訳ありません。
この夏に各地で起こった豪雨災害、土砂災害…いまだに行方不明の方もいらっしゃいます。お見舞い、お悔やみとともに1日も早い復興をお祈りします。私も何か出来ることを探して行動したいと思います。

 議会改革推進特別委員会が解散したことを前回のブログでお知らせしましたが、それに対する住民の皆さん、他自治体議員の皆さんからのご意見は厳しいものがありました。
 今回の定例会から全議員が所属する予算決算常任委員会がスタートしますが、それに伴って本会議とこの予算決算常任委員会(決算小委員会も)は、議場で行なわれる(機材が揃っている)こともあり中継がされると思っておりました。これまでの議会改革委員会の交流分科会で議論、提案され、多くの議員が「やってみよう!」と前向きに動いていたと思いきや…全く進んでおりませんでした。動画の配信を拒む議員がいるのであれば、不思議でなりません。執行部(市役所)との調整が必要?時期尚早?議会のわがままと言われようが、執行部にうっとうしがられようが必要だと思うならば、議会が “決め” 執行部が “進める” …これがそれぞれの責任、仕事だと思います。 3月議会には予算が上程されることもあり3月を目標に映像の配信が “議会運営委員会” で検討されます。市民の皆様にはお手数をおかけしますが、市役所に来て “傍聴” していただきたいと思います。
(このブログでも “予算決算常任委員会” の審査の様子は、伝えていきたいと思います。)

第59回宍粟市議会定例会(9月議会)が、1日より始まりました。
会期は30日までの30日間です。子ども・子育て新制度に伴う条例の制定、指定管理者の指名、平成26年度補正予算、平成25年度決算認定など計43議案と請願2件が上程されています。

 1日(月) 9:30〜 本会議…議案質疑がありました。
(「えっ、そんなことも分からんと議員してるの?」と思われるような基本的なことも質問させていただきました。そして丁寧に教えて頂きました。)
 3日(水) 9:30〜 総務文教常任委員会 13:00〜 民生生活常任委員会との連合審査
(やっと私が所属する総務文教常任委員会で子ども・子育て新制度関係の審査ができます。これまでずっーと民生生活委員会が審査をしており、ずっーと連合審査を求めてきましたが、条例の段になってやっと実現しました。委員長のご配慮に心より感謝いたします。)
 4日(木) 9:30〜 民生生活常任委員会
 5日(金) 9:30〜 産業建設常任委員会

9日(火) 9:30〜 一般質問(代表質問)
【午前】
・市民クラブ政友会 小林議員
・日本共産党宍粟市会議員団 岡前議員
・創政会 秋田議員
【午後】
・公明市民の会 西本議員
・グローカルしそう 大畑議員
・光風会 福嶋議員

10日(水) 9:30〜 一般質問
【午前】稲田議員、飯田議員、鈴木
【午後】榧橋議員、林議員、実友議員、山下議員

11日(木) 9:30〜本会議、予算決算常任委員会、決算委員会
(決算質疑があります。経験豊富でいろいろなことをご存知であろう先輩議員から「こんなことは委員会の中で聞くべきだ」とアドバイスいただいておりますが、すみません本会議の場で質疑に立たせていただきます。)
12日(金)、16日(火)〜19日(金)9:00〜 決算委員会
22日(月) 9:30〜 本会議
26日(金)13:30〜 予算決算常任委員会
30日(火) 9:30〜 本会議

今回の定例会では、子ども・子育て新制度に伴う条例(64〜66号議案)、今年度の一般会計の補正予算(83号議案)、平成25年度の決算認定(94〜105号議案)そして手話言語法制定を求める意見書の提出を求める請願、集団的自衛権行使容認の閣議決定に基づく法整備に反対する意見書の提出を求める請願…しっかり審議させて頂きます。

宍粟市ではもうすっかり秋です。日中はまだまだ “暑っ!” と思うこともありますが、朝夕はとても涼しく、日によっては “寒っ!” と感じることもあります。季節が変わります、皆さんくれぐれもご自愛下さい。