なんか “平和” だよね〜 |
臨時議会
昨日10日に宍粟市議会は臨時会がありました。人数が少なくなってしまった(表現が難しい…)3つの小学校を統合し、新たな小学校を建設する「工事請負契約の締結について」っていう議案が上程されました。申し訳ないですがこの議案には “反対” しました。小学校の統合に反対しているわけではありません。合併以前からじわじわと進んできた過疎化、少子化が止められず子どもの人数が減ってしまった、今後もこの傾向は止めることができそうもない…教育環境、財政などいろいろな観点で “統合やむなし” という合意が地域内でとれている事案ですので… 。また本年度の当初予算に対して修正案をぶつけたのは、この予算についてではなかったですし…。
今回、3つの小学校のうち、ある小学校を改修して統合するのではなく、その3小学校区から生徒が通う中学校の敷地内に新たな小学校を新築するという手法をとっています。当初はこの中学校に一番近い小学校を改修、増築しようという方向でした。しかし、現在の 細い進入路、児童一人当たりの床面積など総合して考えると “狭い” という印象は否めません。また、改修に相当の費用がかかることも予測できますし、新築となると財政的にその負担に耐えられるのか?という不安があるのも事実です。この “財政的な不安” は、住民の方にとってはあまりピンとこないかもしれませんし、“不安” という抽象的なことしか言えないのであれば議員としての存在価値はありません。この契約案件は可決し、4億1,580万円で新しい小学校の校舎が建設されます。この件は改めて…。
もう一つの本題…
今回の臨時議会は、小学校の工事についての入札が6月30日に予定されていたので、落札されるだろう…という予測のもと以前から決まっていました。今回、そこに “請願” が提出されていました。『「安全保障関連法案」の成立断念を求める請願』です。宍粟市議会として「安全保障関連法案」の成立断念を求める意見書を提出してくださいという請願です。私自身は集団的自衛権、今回の安保法案には “反対” する意思を固めていますので、“採択” すべきという側です。賛成討論で長々と、なぜ “採択” すべきかを述べ、他の議員を説得しましたが、賛成6、反対9、欠席2…で “不採択” となりました。その後、反対9の中から『「安全保障関連法案」の慎重審議を求める意見書』の動議が提出されました。動議はいきなり本会議で提案されました。結果は賛成11、反対4、欠席2で “採択” となりました。私は、反対4のうちの一人です。えっ?なんで?矛盾してない?って思うかもしれませんが、“慎重審議” ってすごく幅の広い意見を包括しています。法案には賛成…だけど国民が理解していない…だから時間をかけて説得すべき!とか、法案には反対…だけど成立してしまいそう…だからその反対意見が聞き入れられるまで粘る!とか、法案の中身はよくわかんない…だけど政府は必要だって言っているし、一方で反対意見も多い…だからとりあえずよく話し合えばなどなど、だから “慎重審議を求める意見” っていうのは、多くの人に支持される意見、最大公約数の意見、無難な意見ってことになります。
今回の結論
“成立断念を求める意見” も、ある程度の幅をもっていますが、基本は今審議されている法案には反対…だから成立を断念せよです。私は、今回の法案について言えば、憲法改正が発議され、国民投票にかけ、その結果として国民の過半数が支持したのであれば、そしてその改正憲法の範囲内で同じような法案が成立するのであれば受け入れるという意見です。現状はいくら慎重に審議をしたところで政府は成立させるために法案を出しているわけだし、強行採決だろうが、衆議院さえ通過してしまえば(参議院で否決されようが…)成立する状況です。しかも審議時間が100時間を超えているような状況で慎重審議を求めるということは、結果として法案に賛成という意思表示になります。でもハッキリと “賛成” と言えない…それくらいのボヤーッとした結論です。安保法案賛成=違憲OK、戦争OKと捉えられても仕方のない状況です。あくまで状況としてですよ、状況として…。
思考停止
この件に限らず、私は多くの人が “思考停止” に陥っていると思います。その人たちそれぞれが悪いというより、これも状況として “思考停止” に陥らざるを得ない状況だと思います。だけどですよ、議員は絶対にその状況に流されてはいけないと思います。今回、慎重審議を求める意見書に賛成した人も考えているとは思えません。国民的理解が得られていない?憲法学者が違憲だと言っているから国会が混乱している?…だから何?って話です。意見書の中身(案ですがそのまま提出するでしょう…)をここに掲載します。
「安全保障関連法案」の慎重審議を求める意見書
政府は、集団的自衛権の行使を柱とした「閣議決定」を具体化するための安全保障関連11法案を5月15日、国会に提出し、今国会での成立をめざしている。
しかし、提案された安全保障関連法案は、政府与党が推薦した参考人からも憲法違反が指摘され、国会の中でも混迷をきわめている。
よって、安全保障関連法案の今国会での慎重審議を強く求める。
大丈夫ですか?これに “賛成” した皆さん?(特に国政政党に所属されている皆さ〜ん、与野党関係なく…)きっと「バカにしているのかっ!」って反応されますよ。文章としての出来は最悪だと思いますし…。いくら慎重審議をしても与党が法案を引っ込めない限り成立しますよ。また他の方は、「憲法学者の意見はどうであれ、国は領土や国民を守る義務を負うっ!」ておっしゃっていましたよね。心配です…ってことで今回のブログは終わりです。