2014年11月19日

ある権利について【議論】

 秋も深まり、道路沿いの温度計が2℃とか…一桁を示すような季節になりました。
冬支度を進めなければなりません…。スキーやスノーボードをする方はワクワク、ソワソワする季節かも知れませんね。私も今年は地元のスキー場のシーズン券なるものを買いました。

 私は “マラソン” シーズンにも突入しました。走り始めて7年ほどになるでしょうか?始めた頃は、そんなに焦らなくても、いろいろな大会にすいすいエントリーできたのですが、最近は受付開始と同時にエントリーしないと参加できない大会が増えてきました。ブームと言うやつでしょうね…。先日の赤穂シティマラソンに始まり、宍粟、たつの、西脇、市川…近所の大会に子ども達と参加します。

 少し前、10月4日のブログで『やっぱり変…」というタイトルで少し触れましたが、知的財産権など保護されるべき “権利” について、皆さんがどう考えるか?教えていただきたいと思います。宍粟市では、学校規模適正化というものが進んでいます。(統廃合というとイメージが悪いので、そう呼んでいるのでしょうか?)宍粟市のある地域で、3つの小学校が統合し、平成27年度から新たな学校がスタートします。その学校の校章が公募されました。そして、200点をこえる応募作品の中から選ばれたデザインが下の画像(A)です。そして、地区の協議会(デザインの選考もここがしています。)が補正したデザインが、(B)です。
 私は、デザイン(A)が採用されたならば、そのデザインを最大限尊重し、角度、幅、比率、色などを確定する作業が “補正” だと思いますが、デザイン(B)は、その範囲を逸脱していると思います。(A)の方が良いとか、(B)の方が良いとかそういう次元のことを言っているのではありません。そもそも別のデザインだと言う認識ですので、そこを評価する立場にありません。(批判を恐れず言うならば、私はAの方が良いと思いますが…。)
 またデザイン(A)の作者は、デザインの意図を「3つの三角は、3つの小学校を表し、三角を取り囲む輪は、3つの小学校が一つになったというイメージを表しています。」と言っています。デザイン(A)を補正した(B)の補正の意図は「3つの三角形は山並みであり、「小」の文字を形づくっています。奥側の2つの三角形内の小さな三角形が非対称な理由は、自由な個性が大切だということと、3つの楕円形とのバランスをとっています。3つの楕円形は、統合した3つの小学校を表現しています。3つの楕円が交わりながら動きを生み出し、上昇していく様子を表現しています。」だそうです。
 デザインの意図も全く尊重されていませんよね…。三角は “学校” から “山” に、輪は“一つになった” という状態を表していたのに 数が増え “学校”になり…。だったら、同じ土俵で戦って欲しいものです。ハッキリ言いますが、(A)をデザインしたのは中学生です。(A)を採用し、(B)に補正したのはもちろん大人です。そして、選考過程や補正の過程に教育委員会事務局が絡んでいるのは明らかです。議会の委員会でこの問題を提議しましたが、教育委員会は「補正の範囲を超えていない。」…、議員も「本人が承諾しているならば良い。」…。ここに住民が抗えない、目に見えない圧力があるとどうして考えないのでしょうか?おまけに「補正して良くなった。」という意見まで…。そもそも補正して良くなったり、悪くなったりしてはいけないのでは? “原案” が尊重されるべきです。

 この前のブログでも書きましたが、民主的に物事が決まらないって “やっぱり変…” ですよね。犯罪行為が民主的に行なわれていく、見過ごされていく、正当化されていくって “やっぱり変…” ですよね。そんな “まち” が、暮らしやすい “まち” だなんて誰が思いますか?地元を離れた子ども達が帰ってくると思いますか?皆さんの考えを聞かせてください…。私が “変” ならばブログ上で批判、糾弾していただいて結構です。
※画像は、平成26年10月15日発行の「学校規模適正化協議会だよりNo.5」よりスキャンさせていただきました。

200点をこえる応募作品の中から選ばれたデザイン(A)

デザイン(A)をもとに協議会が補正したデザイン(B)



2014年11月12日

議会は責任を放棄した(2)【議論】

少し時間が経過してしまいましたが、前回からの続きです…。

決定過程
 宍粟市における “認定こども園” についての議論は、平成21年(2009年)、今から5年前の「就学前の子どもの教育と保育のあり方基本方針」「幼保一元化推進計画」からスタートしています。厳密に言えば平成18年の法律制定がスタート、その後の政権交代、法律改正…宍粟市も市長が4年ごとに変わっているので、(現場も住民も)右往左往しているというのが正直なところです。
 宍粟市の場合は、市内全ての公立幼稚園・保育所を廃止し、社会福祉法人による認定こども園を中学校区を基本に整備するという平成21年〜平成30年までの10カ年計画がスタートします。(しかし、基本方針や計画を読み返すと今の方向性、計画とのズレを感じます。柔軟に対応すると言っていた部分を全否定し、可能性を探ると言っていた部分を頑として推進するような感じです…。)その計画の遅れは、以前にブログでも報告しました。27年度(それも年度途中で…)1園が整備されるに留まっています。地域の説明会、協議会等を経てやっと平成25年度から具体的な整備予算があがってきています。
 まず、運営主体となる社会福祉法人は平成25年(2013年)7月に決定。平成25年(2013年)の9月議会で用地取得に関する補正予算、設計管理業務に関する債務負担行為が承認されます。(9月には運営主体への施設整備補助金2億3,000万円の減額も合わせて行なわれ、施設整備の方針も大転換されました。この時点でアウトだったのですが、この補正も無傷で通過していきました。)
 平成25年(2013年)12月には平面図が出てきて地域の協議会に諮られます。平成26年度当初予算、9月の補正予算、今回11月の補正予算…と続きます。建設に関わる事業者の選定については、前述、8月26日に1回目の入札(応札した6事業者とも予定価格オーバーで不落)、翌日2回目の入札(1回目に応札した6事業者とも辞退で不調)となっています。

問題の過程
 1回目の入札で予算を全額工事費にあてたとしても、事業者が入札した金額と1億円近い乖離(事業者側の額が高い)がありました。そして、2回目の入札については全事業者が “辞退” しています。つまり、最初に入札した金額がギリギリ、これ以上低い金額で落札してもメリットがない工事だと事業者側が判断したと言うことになります。9月の補正では、地域の幼保一元化協議会、図書館建設検討委員会の協議の結果、建築面積の増加(こども園866㎡→976㎡へ、図書館173㎡→198㎡へ)のため、設計変更300万円とともに4,583万円の増額がなされます。
 しかし、平成25年(2013年)10月の第3回協議会で教育委員会は「平成26年7月から建設開始予定」との説明、12月の第4回協議会に平面図が提示され、平成26年(2014年)2月の第6回協議会には設計管理業務を受託した事業者も協議会に同席、3月末の第7回協議会ではほぼ建物に関する協議は終わり、教育委員会は「5月末までに平面図は確定させる」との説明もしています。
 平成26年7月から建設開始予定の工事の入札が8月末に行なわれ、5月末には確定していた平面図の見直しが8月末の入札後に行なわれるなどもう何を信じて良いのか分かりません。確か7月予定の工事の入札が8月にずれ込んだ時点で、「地域の要望を設計に反映させるのに時間を要し入札が遅れた」との説明がなされていた気が…。
 この過程は(これまでの経緯を振り返ると結果的に…)とりあえず入札を執行し、不落、不調という結果を既成事実化します。その時点で予定価格と事業者が示した額に大きな差があることは明白なので、とにかく増額しなければ…、しかも同じ市内事業者が入札に参加できなければ…というとんでもない条件が設定されてしまいます。通常ならば、公募の範囲を市外に広げて事業者を探すのが筋だと思いますが、それをせずどちらの条件も満たすために “設計変更” を行い別の工事とすることで、増額と市内事業者が入札に参加できる体裁を整えます。しかし、それでも予算が足りないことは分かっていますので、入札に参加した事業者から見積もりを取り寄せ、なぜ1億近い金額の乖離があったかを分析します。その結果、人件費・物価の高騰と実勢価格に合わせて設計変更することで別工事である体裁を整え再度、増額と市内事業者が入札に参加できることになります。
 それが「見積もりの甘さ」「事業者の入札価格に合わせた予算」「談合と指摘される恐れもある」という委員会での指摘に繋がります。それでも議会はこの補正予算を可決していくのです。議決は単なるセレモニー?議会はお飾り?

反対討論
 私は、今回の補正予算に反対しました。本会議では反対討論を行ないましたので、最後に全文をここに紹介しておきます。1日間で上程、委員会付託、総務文教分科会と予算決算常任委員会での審査、採決という強行スケジュールだったので反対討論もチョコチョコっと議場で考えました。文章が荒れています。すみません…

 『第111号議案、宍粟市一般会計補正予算第3号について、反対の立場で討論を行ないます。ちくさ認定こども園は当初予算の建設費3億3,000万円に対し、9月に約3,600万円、今回3,200万円を追加しようとするものです。また、こども園に併設される予定の図書館は当初予算の建設費4,671万円に対し、9月に1,270万円、今回3,000万円を追加するものです。認定こども園で約1.2倍、図書館で約1.9倍の増額がなされています。なぜ、そのような増額が必要になったかといえば、教育委員会は、地域の要望に添った形で設計が変更され建物の面積等が増えたこと、また設計額が人件費、物価の高騰による実勢価格を反映したものになっていなかったことを理由としてあげています。地域の方々は、せっかくならば子ども達にとってよりよい環境を求めるのはごく普通の感情で、それは予算のことなど考慮していないものになることは地域に責任があるものではありません。財政的な面や将来の人口推計等を把握している教育委員会事務局等が専門的な立場で助言していないことになります。これは、入札が遅れたり、不落になった責任を地域に押し付けていることになり、市民に対して失礼です。また、設計を担当する設計士が実勢価格を把握していないとは到底考えられません。つまり、予定価格が低すぎたと言うことはないと思われます。今回のように入札、不調を繰り返し、入札参加者審査会で実際に入札に参加していただいた業者の積算見積もりを参考にし、価格を決め同じ設計士、同じ公募範囲で業者を募るなど不透明な過程を踏めば、公正な入札執行が妨げられます。私は法律の専門家ではありませんので断定はできませんが、この件は「入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律」いわゆる官製談合防止法に抵触する可能性が極めて高いと思います。今回の補正を認めることは、議決機関である議会が自ら権利を放棄するようなものだと思います。いくら、今後このようなことがないように気をつけますという執行機関である市の決意を聞いたところで何の価値もありません。また、すぐにでも入札に付さないと地域に迷惑がかかるという主張もありますが、このような不透明な過程で教育の場が整備されることの方が後々、地域に迷惑がかかると考えます。早く作ってほしいという単純な意見が、市民の意見だと認識しているのであればそれも市民に対して失礼な話です。賛成する余地はどこを探しても見当たりません。よってこの議案、補正予算に反対します。』

最後に…
 今回の判断に対する批判、誹謗中傷が噴出することは容易に予測できます。しかし、主張を曲げる気はありません。前回も書いた通り今回の補正予算は賛成11、反対6で可決され、11月7日『(仮称)千種・認定こども園及び図書館新築工事』の入札公告がなされました。そして、平成26年11月21日(金)午前9時00分に開札されます。議会とは?議員とは?議決機関とは?執行機関とは?いつものことですが、考えさせられます…。

2014年11月7日

議会は責任を放棄した【議論】

深秋
 今日は秋晴れ、とても穏やかな陽気です。稲刈りあたりから始まる秋の行事、行事、行事…一段落した感じでしょうか?いやぁまだまだ続くという方もいらっしゃるでしょうか?
 これからは “雪” を心配しなければならない季節がやってきます。昨シーズンは、各地で豪雪によって交通麻痺、流通停滞、農作物被害などなどいろいろな影響が出ました。宍粟市では、この時期 “カメムシ” が、たくさん山から集落に帰ってきます。そして寒い冬を越す場所を探しています。サッシの隙間、洗濯物など1日に10匹以上のカメムシに出会います。カメムシが多い=雪が多い…ということも言われています。注意が必要ですね。

臨時議会
 先日、このブログで臨時議会が招集されたことをお伝えしました。そこにあがっている平成26年度宍粟市一般会計補正予算第3号(認定こども園の設計変更に伴う予算の増額)に注目して欲しいと言うことも記しました。結果は、賛成11、反対6で可決され、本日『(仮称)千種・認定こども園及び図書館新築工事』の入札公告がなされました。

 私は、この議案について、議決機関である “議会” と執行機関(の長)である “市長” の関係が良く分かる議案だとも記しました。問題(だと私が思っていること)について…

即決ありきのスケジュール
 11月6日に補正予算可決、翌7日に入札公告というスケジュール…。平成27年4月開園予定だった認定こども園、8月26日に1回目の入札(応札した6事業者とも予定価格オーバーで不落)、翌日2回目の入札(1回目に応札した6事業者とも辞退で不調)という切羽詰まった状況、この補正予算が通らなければ、7日の入札公告はできず、建物の完成がどんどん遅れるということになります。しかし、もう現時点で平成27年4月に建物は完成できないことが確定しており、できるだけ早くというレベルの話…。議会は形式的な “議決” を執行部から迫られているだけです。まぁ議会の “議決” は、形骸化しています。執行部(市長)の提案は修正もされなければ、否決もされないという長い歴史を歩んできていますから、仕方ないというかそれが当たり前になってしまっていると言うことです。

予算額の推移
 平成26年度の当初予算では、認定こども園の工事請負費は、3億3,000万円、認定こども園に併設される図書館の工事請負費が、4,671万円。備品購入で500万円となっていました。(①用地取得で1,387万円、②造成工事で2,530万円、③設計で1,172万円、①〜③合わせて約0.5億円がかかりました。)
 実は9月議会にも補正予算第2号というのがあり、そこにも認定こども園及び図書館新築工事に関する4,883万円の増額補正があがっておりました。もちろん無傷で通過していきました。今回の補正予算は、認定こども園に3,200万円、図書館に3,000万円、備品購入に800万円の追加…これで認定こども園の建設予算は、3億9,813万円(当初より1.2倍)、図書館の建設予算は、8,941万円(当初より1.9倍)、備品購入費は、1,300万円(当初より2.6倍)まで膨れ上がりました。当初予算は何だったのか?地方自治法では、「予算の調製後に生じた事由に基づいて、既定の予算に追加その他の変更を加える必要が生じたとき」に補正予算を編成することができると規定されているらしい…予算の調製後に生じた事由とは?著しい社会情勢の変化、突発的な自然災害対策など新たな財政需要というのが一般的な解釈らしい…。今回の補正は?著しい社会情勢の変化?突発的な災害対策?この1年間くらいで著しい社会情勢の変化、突発的な自然災害などは経験していませんが…。

今回は、ここで一旦、アップします。(約束の午前中がもう終わりましたので…)

次は、決定過程へと続きます。

諸事情により更新が遅れています【速報】

昨日、11月6日に行なわれた臨時議会に関する報告をする予定でしたが、
諸事情(自分自身・パソコンの不調、内容の精査etc)により、遅れております。
本日の午前中には更新する予定です。申し訳ありません。

2014年11月4日

臨時議会【速報】

決算審査を含む9月議会が閉会したのは9月30日…。
自分の一般質問を原稿としてまとめる作業は大したボリュームではありませんが、議会広報委員として “議会だより” を作る作業、これが結構なボリュームがあります。ほぼ毎回1期目の議員4名(1年目は無会派でしたが、今年から同じ会派になった4名)が、紙面の大部分の原稿を作っています。申し訳ありませんが、どう頑張っても翌月の15日には発行できません。9月で言えば、閉会と同時に原稿ができていないといけないスケジュール…これまでできていた理由を教えていただきたいですね。まぁ、様子を見ているとどうも事務局にほとんどの原稿を作らせていた(事務局に作っていただいていた…)のかもしれません。あくまで推測です…。議会広報委員の任期は2年、議会だよりの担当も12月、3月の2回を残すのみとなりました。宍粟市議会だよりvol.37は、11月14日に発行されます。(もちろん議会事務局の協力があって発行に漕ぎ着けています。)

 9月議会は定例会でしたが、11月6日に臨時会というものが招集されました。議案は、損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定について(市道千本屋高下線における歩行者転落事故に係る損害賠償)と平成26年度宍粟市一般会計補正予算第3号(認定こども園の設計変更に伴う予算の増額)です。まだ、臨時会前なので私自身の考えは公開しませんが、特に補正予算に注目して頂きたいということだけは、ここに記しておきます。審議過程で、議決機関である “議会” と執行機関(の長)である “市長” の関係が良く分かる議案だと思います。もし、私が予想する結果になったとしてもそれは、宍粟市に暮らして4年、議員になって2年…私が日々感じている “違和感” が、ハッキリと形になるだけなのですが…。

 この件については、6日夜(7日早朝かも)にこのブログで結果と自分の考えを公開します。宍粟・草の根運動の会の会報、広聴カフェ(市政報告会)の準備にやっと取り掛かれそうです。会報の内容、配布方法、市政報告会の内容と方法…いろいろと考え直さないといけない時期に来ています。もう少し時間を下さい。