2015年1月21日

議員なんてつまらない?【報告】

 
宍粟市では、子ども子育て支援事業計画、第二次総合計画、老人福祉計画、介護保険事業計画、障がい福祉計画…いろいろ重要な “計画” が作られている最中です。現在、そのうち3件についてパブリックコメント募集中です。ちなみに投票所の見直し案についてもパブリックコメント募集中です。(現在の54か所を31か所にする計画です。低投票率が問題になっているこのご時世で4割以上削減するって…。)一度、市のホームページを見ていただきたいと思います。

仕事としての議員
 今日もまた “議員なんてつまらん仕事だなぁ…” と感じる出来事がありました。やはり、議員というのは単なる名誉職なのですね。身近な支援者、支援団体の利益のみを追求していると思っていましたが、それすらしなくても良いようです。議員が市民の多様な価値観を体現する存在であるならば身近な支援者、支援団体の利益を追求することはある一定程度必要だと思います。複数いることはそういう意味です。議員が市民の多様な価値観を体現する存在であるならば、市の提案することに対して常に “賛成” なんてできるはずがありません。議員の中に市民の多様な価値観、意見を市政に反映しようなんて考えている人はほとんどいません。自分の存在意義とか、社会的使命とか根源的なものを追究する仕事の仕方、生き方の延長に “議員” があるわけではないのですね。
 確かに先生と呼ばれる(私は呼ばれたこともないし、なぜそう呼ばれるのか意味がわかりませんが…)仕事で資格を必要としないのは “議員” だけかもしれません。また、立法、行政、司法という三権の中でも立法に関わる議員だけが資格を必要としません。行政は公務員試験等があり、司法は司法試験があります。このことからも私は、議員になったならば、相当厳しい自己コントロール、自己研鑽を求められるのは必然だと思っています。
 とか言っている私が厳しく自己コントロールしているのか?自己研鑽に努めているのか?これは4年ごとに有権者に評価していただくしかありません。( その前に“私は議員に値しない”と自己判断した時は別ですが…。)任期中は自分に対してプレッシャーをかけ続けることしかできません。

地方議会の劣化
 今、日本の各地で地方議会の劣化が激しいらしい…。何を今更ですね。昨年の地方議員と呼ばれている人たちのいろいろな問題…もうお気づきだと思います。監視機能すら果たせぬ地方議会に政策提言まで期待するのは非現実的…。政策提言できる議員が地方議会にいるはずない…。選挙で当選するよりも役割をきちんと果たせる議員になることのほうが数倍も難しい、けれど何もしていない…。政策提言なんか難しいこと求めるから選挙に出る人が少ない(今度の統一地方選挙では無投票、定員割れって地域が結構出るのではないでしょうか?)…。こんな社会的評価しかされない議会、議員なんて “つまらい” と思ってしまいます。ダメでしょうか?
 しかし、当たり前のことを当たり前に行なっている議会もあります。当たり前が当たり前でなくなっているので注目されるというのも皮肉なものです。(情報源はダイヤモンド社の情報サイトです。)
 「議会は追認機関から脱却し、是々非々で臨まなければいけません。そして、議会として政策提言を行い、執行部と議会で善政競争する2元代表制の内実化、実体化を目指すべきだ」(かつて住んでいた長野市の隣町、飯綱町議会の議長の言葉です。人口12,000人弱、議員定数15)ということで、議員間で研鑽と協議を重ね、議会として政策提言をまとめ上げ、さらには条例化まで実現させている “議会” があるそうです。繰り返しになりますがこれは “本来の姿” であって、特別な存在ではないはずです。

宍粟市議会はどうか?
 市の最上位計画である総合計画…平成28年度から第二次総合計画がスタートするのですが、議員がその計画策定に関わることは実質的にできないことになりました。議案として上がってきた段階で審議するだけです。市民の多様な価値観を体現する存在であるはずの議会がですよ。宍粟市議会は、1月20日の議員協議会において、総合計画特別委員会の設置について、賛成4、反対14で “設置しない” ことになりましたので報告しておきます。総合計画を作るのは市長だけのお仕事らしいです。議決案件なのに…。(現在の地方自治法では特に議会の議決を必要とするかどうかは各自治体の判断になっています。宍粟市は、わざわざ自治基本条例で議決案件としています。)「そんなに総合計画作りたいなら市長になればいいだろ」だって…。「あと一ヶ月で作れるわけないだろう」だって…?(議案としてあがってくるのは平成27年9月の予定ですが…。どこからあと一ヶ月って話になるのでしょう。)今まで反対するなら対案を提示しろって言っていたのは誰でしたか?対案を持たなくても良いってことはもう賛成するって決めているってことですよね?対案がなければ修正もできませんよ。言い出しっぺの私だって総合計画が作れるかどうかなんて分かりませんよ。政策提言できる議会になるためにはどこかの時点で調査、研究、協議をとことんして、政策なり、条例なり、計画なりを作るしんどい思い(実はこのプロセスが議員という仕事の醍醐味だと思うので、しんどいとは別次元ですね。)をしなければならないのではないですか?やる前から無理だって認めてどうするのですか?って私は思います。
 実は総合計画特別委員会を設置しましょうと言いながら「きっと無理だろうなぁ…」と思っていたことは認めます。(議会改革特別委員会解散の時の悪夢がよみがえりました。)この“どうせ無理”って思った時点で実は負けだったのです。どうしたら実現するかを考えることを放棄したことになりますから…。そう考えると私も “同じ穴のムジナ…”ですね。議会の劣化は “まち” の衰退と直結しますのでご注意下さい。

 今週末24日から会派の“市民懇談会”が開催されます。今からその準備に取り掛かります。私たちを支援する、しないに関わらずたくさんの方に来ていただきたいと思います。

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