2015年1月31日

不可解な教育行政【議論】

 宍粟市は今日も雪が降っています。波賀町では昨夜から5cmくらい積もったでしょうか…。絶好のスキー&スノボ日和です。市内のスキー場が賑わい、道の駅や温泉施設等も賑わってくれるといいですね。

教育委員会とは?
 先日、 “宍粟市は何がしたいのか?” というタイトルで行政改革大綱また行政改革懇談会についてブログを書かせていただきました。行政改革懇談会があった23日には、教育委員会が波賀市民局で16:00〜開催されましたので傍聴させていただきました。(なぜ、今回に限って波賀市民局だったのかについては良く分かりません…。)
 ちなみに宍粟市のホームページに教育委員会については、次のように紹介されています。(図はWikipediaより引用)『教育委員会は、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」に基づき設置される機関で、首長から独立した行政機関として、教育行政の基本方針や重要施策等について審議し、意思を決定する合議制の執行機関です。』とか…
 『教育委員会は5人の委員で構成され、委員は市長が市議会の合意を得て任命します。教育委員長は、教育委員会を代表し、会議の議事運営等を行います。教育長は、委員の中から選任し、教育委員会が任命します。教育長は、教育委員会の指揮監督のもとに、教育委員会の権限に関するすべてのことをつかさどり、事務局の事務を統括し、所属の職員を指揮監督します。』だそうです。これがそのようになっていない…問題を抱えている…ということでこれまでもいろいろと議論がなされてきており、大津市で起こってしまったいじめによる子どもの自殺という事案では、自殺に至るまで、また起こってしまってからの教育委員会の対応が “教育委員会問題” の議論を再燃させ、結局は法律が改正されることになりました。“教育委員会” という言葉には二つ、いや三つの意味があります。① 5人の教育委員で構成される組織の名称、② 5人の教育委員と事務局の会議の名称、③ 事務局を教育委員会と呼ぶ場合もある…紛らわしいので、①を “いわゆる教育委員会” 、②を教育委員会の会議、③を 教委事務局 として、この記事を書きます。
 
議会とおなじ?形骸化…
 教育委員会の会議を傍聴して、いくつか問題点(だと “私” が感じた部分…)を思いつくままに指摘します。そもそも“いわゆる教育委員会”って、首長から独立した機関?教育行政の基本方針や重要施策等について審議?意思を決定する合議制の執行機関?そんな様子はこれっぽっちも見受けられませんでした。議会からの指摘(住民の意思という側面があります。)は、教委事務局を通じて、教育委員会の会議の場で “いわゆる教育委員会” に伝えられていると思っていましたが全く伝わっていません。また、 “いわゆる教育委員会” と教委事務局の役割は逆転しています。“いわゆる教育委員会”→教育長→教委事務局という統治は機能していません。教委事務局が基本方針や重要施策を作っており、 “いわゆる教育委員会” は報告を受けているに過ぎません。驚いたことに教委事務局が「平成27年度の教育行政の方針は〜です。」と報告していました…。そこは “いわゆる教育委員会” の役割でしょ?そしてそれを公表する「宍粟の教育」という冊子の作り方等についての議論はなされましたが、中身(方針)自体に関する議論はなされていないようでした。
 また、今学年の1学期に実施された『学力・学習状況調査』の分析について…全国の平均点も、兵庫県の平均点も下回っている学年があると言う事実に基づいて、分析も“いわゆる教育委員会” がしているわけではなく、教委事務局がしています。「今年はこんなふうに分析してみました。」って教委事務局が言っていましたし…。これもデータが集まった段階で、集計の仕方、分析の仕方、相関のとり方…などの指示をするのは “いわゆる教育委員会” の役割ではないのですか?そして結果を考察し、対応策を打ち出すのが教育委員の専門性って言うものではないのでしょうか?教委事務局が分析や相関について「こうやってみた、こんな相関をとってみた」という報告をするだけ。(こんなスタンスで教育に関わっていること自体が信じられませんが…)それで “学力” に対する宍粟市の教育課題が見えますかね?これで次年度の方針を立てられるのが不思議でなりません。
 もう一つ『学力・学習状況調査』の結果の公表について…調査は4月に行なわれたようです。そして2学期のスタートと同時に個表(成績等)が各家庭には届いたようですが、市としては、検証も行い12月くらいに公表する…教育委員会の会議録にも書いてありますし、議会にもそのように報告されていました。(これでも遅いと思いましたが…)しかし、いつの間にか2月の広報で発表することになっていました。これって個票が届いているから、個人でまたは家庭でそれぞれ考えてくださいと言っているようなものです。個票到着と同時に速報値でも公表していたら、2学期、3学期の取組みもかわるでしょうし、対応もできそうですが、2月に公表されても『学力・学習状況調査』したのは何だったのか?ってことになります。一体、何がしたいのでしょうか?そもそもどうしたいという考えがないのでしょうか?
 
宍粟市教育委員会の会議録はこちらからご覧頂けます。→【教育委員会会議録】
※第6回の会議録、6ページ目…波賀中学校区における3歳児教育について…教委事務局が議会や地域に対して説明なり、報告なりしていることと “いわゆる教育委員会” に説明なり、報告なりしていることが違いますね。こんな状況でも “いわゆる教育委員会” が必要なのでしょうか?まぁ、教育行政の責任者を明確化するため、教育長と教育委員長を一本化した新「教育長」を置くほか、首長が教育方針を教委と話し合う「総合教育会議」を地方自治体に設けるなどの “首長権限を強化する” 改正地方教育行政法が4月から施行されます。宍粟市の場合、特に変化はないと思いますが…。これまで違法だったことが合法になるような法改正ですし…。

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